今年の夏は暑い。いや、違う。今年の夏も暑い。この「は」と「も」の違い。そして、この「も」には今後ずっとこうだろうという予測も入っている。この暑さはずっと続くし、今後もっと暑くなるだろうと多くの人が思っている。異常気象だねと、異常なことを普通に話す。
昔、親戚と会う時、父と叔父さんは「景気はどうですか?」みたいな話をよくしていた。まるで天気のように。そしてそのことにずっと強い違和感をおぼえていた。景気とはなんだ?
景気循環という考えがある。簡単に言えば好況と不況は波のように繰り返し現れるというものだ。つまり、父と叔父の会話は「今我々はこのサイクルのなかのどこにいるんでしょうね」ということを言っていた。
そして父の答えはだいたい「厳しいですね」みたいな感じで、子どもながらに毎度毎度同じ会話を繰り返してるなと思っていたものだ。
しかし、景気は循環しているのか?
景気が良いというのをバブル期みたいなのを指すのだとしたら、私は働きだしてから一度として景気のいい時期は経験していない。
景気を天気のようにお天道様まかせにしている限り、見放された農民が困窮するように、資本主義のなかでは労働者はずっと困窮する。
とはいえだ。景気を個人の努力の総和で何とかすることも無理だろう。
大阪の商店で交わされるような「どないでっか?」「ぼちぼちでんな」みたいなのはいまだに交わされているのだろうか。